名医発見

名医発見

2000年12月20日のモーニング・カンファランスで下記の本を紹介した。

名医発見(中野次郎著、集英社)

コロンビア大学内科主任教授ラーブ博士:医学生と回診、二分遅れてきた学生に対して次のように言った。

「医学生は、学生といえども医師のように振るまわなければいけない。医師がもし遅刻をして救急患者の診察に遅れたら、命にかかわる。医師になる医学生の遅刻は絶対に許さない」

日本の平均在院日数が異常に長い理由

1)患者の「甘え体質」

2)病院経営上、病院占有率100%、ただし、三ヶ月以上は収入が減る

3)国民皆保険制度の弊害

長期入院での危険

1)食欲不振(病院食)、運動不足、脱水状態など

2)隔離、孤独、不安、恐怖

a   ノイローゼ、ストレス胃潰瘍

b   睡眠不足

c   うつ病、幻覚、ボケ、自殺

3)運動不足

a 無気肺-沈下性肺炎

b 下腿深部の静脈血栓症-肺動脈塞栓症

c 骨粗しょう症-骨折

d 起立性低血圧症-転倒

e 褥創

f 便秘

4)院内感染-インフルエンザ、肺炎球菌、ブドウ球菌、腸球菌、カンジダ

5)薬漬けー副作用

6)アルコール、タバコの禁断症状

困った患者ワースト12(新村明・藤田真一『患者本位の病院改革』)

1)何をしてもらっても、当たり前だと思っている患者

2)自分だけが一番重症だと思っている患者

3)自分で病気を治そうとする意思がなく、努力をしない患者

4)素人判断をして、指示に従わない患者

5)医師や看護婦の言うことよりも、自分が読んだ医学図書の方を信用したがる患者

6)母親の理解が足りない、そして過保護な子供の患者

7)病院慣れしている患者

8)社会的地位をそのまま病院で押し通そうとする患者

9)カネで解決しようとする患者

10)病気でないのに、よく病院にやってくる患者

11)何かと言うと、「新聞に投稿するぞ」などと脅かす患者

12)我慢強いため、辛抱しすぎて、訴えが少なく、おとなすぎる患者

臨床検査を指示された時に患者が医師に質問すべきこと(検査の説明)

1)なぜ、検査の必要があるのですか

2)この検査で、どのようなことがわかりますか。また、この検査は診断や治療にどのように役立ちますか

3)その検査は、どのような方法と順序で行われますか

4)検査は苦痛を伴いますか

5)その検査はどのような危険がありますか

6)その検査はどのくらい時間がかかりますか

7)検査の結果はいつわかりますか

8)検査の結果を教えていただくとともに、検査結果のコピーをいただけますか

9)検査の結果による、医師の臨床診断について知らせてもらいますか

医師と患者との関係(市民健康情報センター)

1)医師は挨拶をしない

2)医師は患者に尋ねない

3)医師は何も伝えない

4)医師は何も答えない

5)患者は何も尋ねない

6)患者は何もわからない

7)患者は何も信じない

8)患者は何も従わない

9)だから、なかなか治らない

医師にかかる十カ条(平成十年厚生省)

従来の医師と患者の間の医療に関する「父権主義」(患者は医師に従うもの)を払拭することを強調

1)伝えたいことはメモして用意

2)対話の始まりは挨拶から

3)よりよい関係づくりはあなたにも責任が

4)自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報

5)これからの見通しを聞きましょう

6)その後の変化も伝える努力を

7)大事なことはメモをとって確認を

8)納得できない時は何度でも質問を

9)治療効果を上げるためにお互いに理解が必要

10)よく相談して治療方法を決めましょう

患者が薬を指示通りに服用しない理由

1)薬を飲むことを忘れる-週日、時間に分割された薬箱の利用

2)医師のインフォームド・コンセントがないか、あっても不十分

3)薬を出した医師を信用していない-医師や病院をはしごする傾向

4)病気の症状がないと、飲まない

5)薬が飲みにくい

6)薬が多種多様すぎる

7)副作用が出たから、薬をやめる

8)寝たきりの患者は薬を飲むことができない-介護者の仕事

故沖中重雄氏の教え(元東大3内教授)

「常に謙虚に患者さんに接すること」

「自信過剰になったらおしまいだ」

「臨床を通じて何かを学びとる。明日の医学は患者さんの病床の側にある」

「明日の医学の教科書は目前の患者の中にある」

ノーマン・カズンズ:人間の選択-自伝的覚え書き(角川選書1985)

膠原病にかかりながら奇跡的に回復したジャーナリスト。この著書を発表時はUCLAの医学部の医学教養講座担当教授。

ヘルムホルツ(検眼鏡の発明者)の言葉:

効果的思考の三大段階

第一段階では、ある問題のあらゆる側面について、あらゆる角度からの詳しい検討を行う。

第二段階では、ある問題、ある考えが潜在意識にまで浸透するように、十分時間をかける。そうすれば、心が特に注意を向けていない時点でも、それを忘れずに考え続け、考えを発展させることができる。

第三段階というのは考えが十分に熟して、形をとる状態を指す

PS: 李啓充:市場原理に揺れる米国のDRG/PPSおよびマネージド・ケアの影響

日本臨床内科医会会誌15:101-117, 2000

http://www.medical-tribune.co.jp/special/fujitsu/session1.htm

米国では平均在院日数が短い理由が述べられている。

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神経内科専門医 neurologist
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