脳死臓器移植に反対する意見


脳死臓器移植に反対する意見

食人主義 

食人主義(カニバリズム)は、「脳死論―人間と非人間の間」(鷲田小彌太:三一書房)で展開されている。また、食人主義は、”宗教の力ー日本人の心はどこへ行くのか”(山折哲雄、PHP新書)でも述べられている。 以下に引用する。

「我々の究極の環境問題は飢餓の問題ではないかと思うようになりました。(中略)飢餓という絶対絶命の状態で最後に残された選択とは、他人を食べるか、自分を食べるかという二つの道のどちらかだろうと思います。まず、他人を食べるという選択ですが、このことに関する歴史の証言は事欠きません。(中略)文学の世界では野上野生子の「海神丸や武田泰淳の「ひかりごけ」といった小説で人肉を食べることが描かれています。

また、人類学の立場からは人を食べる習慣に対して儀礼的食人とか医療的食人といった解釈が行われたりしています。いずれにしても、死者を食べることで追悼の気持ちをあらわす食葬というような考え方が一般化するようになるかもしれない、などとも想像することがあります。(中略)

一方、自分を食べるという選択はどうでしょうか。この場合は自らの意志で食を断つということです。(中略)

今日、議論されている脳死と臓器移植の問題は、他人を食べるという行為の予行演習のように私の目には映るのです。理屈をつけていえば、他人の臓器を食べて生き残る行為を意味するからです。それに対して、もう一つの選択の道、自分を食べる行為を現代の文脈に移せば、安楽死、あるいは尊厳死という課題になるのではないかと思います。外からの栄養の補給を停止して、少しずつ自分自身を枯死の状態に近づけていく。それはより「死を生きるための行為」だと私はとらえています」 (引用終わり)

     脳死・臓器移植に反対する医師の意見

(中日新聞1997年6月27日:渡部良夫氏(循環器内科学専攻、元F大学教授)

「脳死についてー人は心臓が止まってどんどん体が冷たくなり、皮膚が土気色に変わってようやく死を納得できる。人工呼吸器につながっている脳死患者は体が温かく、皮膚の色も良い。普通の感性を持った人間ならこれを死と認められない(後略)」

「臓器移植法案についてー本人の意志うんぬんよりも前に、移植医療はやるべきではないということです。医療は本来、患者個人のみを対象として完結すべきものなのに、患者を救うという名目で第三者を傷つけ、死を早める行為がなぜ正しい医療なのか。手術の現場に立ち会って、移植医が実際に動いている心臓を切り取って別人に植え込む所を見たら、 だれでも臓器移植がいかに残酷な医療かを実感できる。それが一般的には見えない所ですべて行われ、結果だけ知らされるので、すべてきれい事で済んでしまう」

PS: 1)現在、インフォームド・コンセントが日本でも大事であることが言われ、実践されているが、臓器移植を承諾する本人がどれほど、脳死、心臓を取り出すということを理解しているのであろうか?

1。運転免許更新時に臓器提供希望者に脳死の説明や実際の脳死患者からの臓器の摘出、患者への移植手術をビデオで見てもらった上で、臓器移植用カードにサインするかどうかを決定してもらう。

2。ドナーの家族も、判断を下す前に同様のビデオを見てもらってから、決定してもらう。

3。ドナーの家族が移植を承認しても、後で後悔(説明を十分受けなかった処置がなされる等、やはりビデオで見せるべきだ)するということがあるらしいので、その家族の精神的サポートを行う体制が必要であるし、レシピエントの患者・家族とドナーの家族との交流が望ましい。(自分の子供が生まれる時に出産に立ち会う男性が増えてきているが、自分の家族が脳死で臓器が摘出される時、その模様を見学できてもいいのではないか、それを見学できる権利は当然あるのではないのか?それとも、NHKテレビで、実際の脳死患者からの臓器摘出のすべてを放映して国民に判断してもらうべきではなかったのか?) 

上記のことを脳外科の教授に話したら、それは生々しくて、だめでしょうと言われてしまった。脳外科の手術でも詳細に説明しすぎると、患者が気持ちを悪くして手術の承諾を断る場合もあるそうだ。生きている心臓を取り出す場面はまるで、ホラービデオかもしれない。

アメリカでは臓器移植はビジネス、商売で医者はものすごくもうけていて、臓器をハイエナのようにさらっていくそうだ。僕の知り合いの肝臓の専門医はアメリカの肝臓移植のメッカのピッツバーグ大学に留学していたが、その当時、100人程の日本人の外科医が留学していたそうだ。アメリカでの臓器移植は金持ちの医療である。4000万から5000万円も費用がかかる。脳外科の教授は日本で脳死臓器移植を本当にすすめたいのなら、臓器を提供した患者の家族に、たとえば、心臓なら1000万円を支払うようにすれば、登録者が増加するのではないかと、言っていた。心臓移植は生々しいので、人工心臓の開発の方がいいのではないかとも言っていた。

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