恋愛と性欲:芥川龍之介:或阿呆の一生・侏儒の言葉

恋愛と性欲:芥川龍之介:或阿呆の一生・侏儒の言葉(角川文庫)より 

恋愛:恋愛とはただ性欲の詩的表現を受けたものである。少なくとも詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない。

コメント:むむ、性欲の詩的表現か!僕が最初に恋愛感情を持ったのは小学6年生の夏休みだった。僕の父は小料理屋を経営していたが、住み込み従業員のめいが遊びにきて、半日ほど皆と過ごしたが、その同じ年の女の子は滅茶苦茶かわいい子で、僕はひとめぼれしてしまった。僕は初めて胸のときめきを感じてしまった女の子だった。彼女は尾鷲以上の田舎の出身で、母の実家の近くに住んでいた。2ー3カ月の間、彼女のことが僕の脳裏を離れなかった。その時、彼女の住む家に行きたいと思って、地図を買ってきて、その地図を開いて空想していた。ところが、母に注意されたため、僕の思いは急速にしぼんでしまった。その女の子といっしょに昼飯を食べていた時に、母が、「この娘さんはべっぴんさんだから、ーーちゃんのお嫁さんにいい」と言ったが、僕は赤面してしまった。恐らく、彼女は広末涼子のような面影ではなかったかと思う。

 でも、その当時に性欲のめざめがあったかというと、まだ、眠っていた段階ではなかったかと思う。思い出してみると、小学校に竹登りがあり、竹に両足を絡ませて降りてくる時に何故かはわからなかったが、股間が気持ちよかった感じがしていた。

 また、小学4年生までは、母といっしょに銭湯へいったが、担任の女性の先生が入浴しているのを見て、とても恥ずかしかった。その先生はふくよかな先生で、マイヨールの地中海という彫像を想像させるような、ボリュームのある女性であった。幼いころに、一番ショックだったのは、僕が小学2年生の出来事だった。今でいう学習塾(尾鷲では勉強屋と呼んでいた)に毎日通っていたが、午後4時ごろ、塾友達と道路で遊んでいたら、その塾の前が銭湯でたまたま女風呂が瞬間的に丸見えになった。あああ、裸の女性の下半身の黒々としたものが、突然、目に入ってきた。びっくり!母と入った時には、母は必ずタオルで前を隠していたので、どういうものかは知らなかったのだ。あのショックはずっと尾を引いていた。僕のVita Sexualisの始まりの出来事だった。

 あの当時、性欲のめざめはまだなかったように思うが、水面下では視床下部、下垂体、内分泌系の発達は急速に起こっていたのかもしれない。そういえば、近くに映画館があって、成人映画の裸体の写真にかなり刺激を受けたこともあった。でも、はっきりと女性の裸体を見たいと思ったのは中学生になってからで、図書館へよく行き、世界美術全集を見て、ルネッサンス時代の絵画を何度も見ていた。

 中学生の時にはあこがれていた女性がいたが、いつも片思いで、僕は勉学に熱中していた。今では信じられないと思うが、かなりの奥手で恥ずかしがりやで、無口な男だった。この時の片思いには、詩的表現を伴っていたとは思われなかった。

 恋愛に詩的表現が出てきたのは、高校生になってからだった。恋愛を歌った詩歌をよく読んだし、恋愛小説も読んだ。そして、いつも片思いだった。告白するのがこわかったし、勇気がなかった。田舎を離れて、名門の伊勢高校に入り、下宿生活をしているのに、女にうつつを抜かしていて、成績が落ちるのがこわかった。また、片思いの相手がお嬢さんタイプで洗練されていて、僕は馬鹿にされるのではないかと思った。座高も1mもあり、不細工な顔をしているし、自分に自信がなかった。たまに開催される社交ダンスの席で彼女の手を握れる時に、一人で心をときめかせていた。僕は最初、英語の先生になろうと思っていたが、片思いの彼女が医学部を受けるというので、その希望を捨てて、医学部をめざした。ペンシルベニア大学に留学中にも時々、夢に出てきた。でも、夢でもすれ違いで、片思いであり、告白できなかった。

徴候:恋愛の徴候の一つは彼女は過去に何人の男を愛したか、あるいはどういう男を愛したかを考え、その架空の何人かに漠然とした嫉妬を感ずることである。

コメント:これは、そのとおりだが、どうしようもない。個々の人間には個々の人生の歴史があるので、それを尊重して、あるがままに受け入れないといけない。そんなことで、喧嘩してもどうしようもない。

結婚:彼は二十代に結婚したのち、一度も恋愛関係に陥らなかった。なんという俗悪さ加減!

コメント:これは、奥さん以外の女性との恋愛関係をいっているのでしょう。まあ、普通の男性なら、好きになる女性は一人だけではないだろう。人の奥さんが好きになることもあるだろうし、独身の女性を好きになることもあるだろう。

わたし:わたしはどんなに愛していた女とでも一時間以上話をしているのは退屈だった。

コメント:今の女性はそうでもないかも。イギリスの哲学者のバートランド・ラッセルは、自叙伝で、セックスもせずにベッドで3日3晩語りあったと告白していた。でも彼は6回も離婚している。

http://members.jcom.home.ne.jp/los-angels/dna_cont/meikoto/meigen_renai.htm(恋愛の名言)

http://www.nga.gov/cgi-bin/pinfo?Object=92218+0+none (マイヨール、地中海)

http://russell.cool.ne.jp/ICHII-S6.HTM (バートランド・ラッセル)

http://blog.with2.net/link.php/36571(ブログランキングをよろしく)

 

marugametorao について

神経内科専門医 neurologist
カテゴリー: 読書 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中