やわらかな脳のつくり方(吉成真由美)

2000年4月9日 やわらかな脳のつくり方(吉成真由美)

 最近、出版された本にノーベル賞受賞者の利根川進教授の妻である吉成真由美さんの『やわらかな脳のつくり方』(新潮社)がある。彼女は元NHKディレクターでコンピューター・グラフィックスの開発に貢献した。以前、『新人類の誕生-「トランスポゾン世代」は何を考えているか-』(新潮社)を発表後、アメリカへ認知脳科学の勉強のために留学したが、いつのまにか、利根川教授の妻になっていた。『やわらかな脳のつくり方』の本の中で、女性と仕事(ウーマンリブの誤算)という章がある。彼女は妻として理想的な優れた生き方をしていることを知り、感動した。

      吉成真由美さんが指摘したウーマンリブ運動の誤り

第一の誤り:

 主婦の仕事内容をあまりにも軽く見積もり過ぎたことによる。掃除、洗濯は最も簡単な部分であり、他の人が一番代替しやすい作業であって、これをもって主婦業の大半とみなしたところに、大きな誤りがあった。

 主婦の仕事は最低でも5つに分類できる。

 第一:健康管理:医者、看護婦、栄養士、料理人、精神科医を一人で兼ねているようなもの。

第二:経済管理:家の一切の歳入出、会計、税処理、長期計画投資など。

第三:教育管理:宿題など、学校教育のフォロー、音楽や運動など、学校外教育のフォロー、行事への参加、家庭での言語・行動を含めたモラルの教育。

第四:庶務管理:毎日の消費備品、家財道具、食材、電球、靴下の穴から屋根の瓦まですべて管轄下。掃除、洗濯。

第五:アーティストとしての才:どんな暮らしにもユーモアとアートがないと楽しくないから、花を植え、インテリアをコーディネートし、自身も含めた家族の身だしなみに気を配る。情報の入手処理能力や事故等の危機対応能力は必須。主婦の仕事の最低限をクリアーするだけでも大変だが、子供が一人増えると、仕事内容が倍になる。

第二の誤り:

 男と女の脳の違い(脳梁と前交連は女のほうが25~30%大きい。言語能力などの様々な能力が脳全体に分散する傾向があるが、男では遍在する。男では右脳がよく発達している。空間認識力、図形処理能力など、男がやや有利。前視床下部の第2、3間質核は男では2~3倍大きく、男の性欲や攻撃性の制御に関与)や女性各人の多様性を無視したことによる。男の目標は必ずしも女の目標とは重ならない。

 女の中でも攻撃性の強い者もあれば、特に弱い者もある。前者は外に出て働いた方がより自分の能力を生かし、満足できるという者もあれば、家庭にいる方がより強い満足感を得られる者もいるだろう。あるいは夫との共同作業で手加減しながら両方やるのがちょうどよい人もいるだろう。

 このことは男性にもあてはまり、男は女より平均的には攻撃性が強いが、家庭生活に向いている男だっているであろう。多様性を認めあう社会が最も望ましい。皆統一してしまおうとする強い平等主義ほど危険なものはない。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104330019/qid=1117550161/sr=8-6/ref=sr_8_xs_ap_i6_xgl14/249-8263255-6759557 (やわらかな脳のつくり方)

http://blog.with2.net/link.php/36571 (ブログランキングをよろしく)

 

 

marugametorao について

神経内科専門医 neurologist
カテゴリー: 読書 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中