ぼけの予防:運動、知的活動、うつ病


   なぜ運動がアルツハイマー病の予防にいいのか

有酸素運動の効用

1.脳に行く血液循環がよくなる

2.運動の刺激そのものが神経細胞に刺激となる。海馬の神経幹細胞を刺激して神経細胞を新たに生み出すらしい。

3.脳内神経の信号伝達を受け持っている神経伝達物質が増える。

 101歳の修道女の話―頭を使うと、ぼけないのは本当

  老年期に達した修道女の多くは、20歳代から老年期に至るまで、同じような生活環境で過ごしてきた。ノートルダム修道院の住む修道女を対象に加齢と認知症に関するさまざまな追跡調査が行われた。

 101歳で死亡したシスター・マリーは亡くなる直前まで、認知症をみられる症状はまったくなかった。死後解剖が行われたが、脳重量は870gしかなかった。アルツハイマー病の特徴となる老人班や神経原線維変化が多数見つかった。脳はアルツハイマー病の徴候を示しているのに、まったく認知症の症状が見られず、聡明であったのはなぜか?

 若いころから老年期に至るまで一貫して知的な好奇心と知的活動を維持していたからではないかと考えられている。

        浴風会病院の集団検診―余暇の過ごし方

 65歳以上の在宅高齢者の頭部CTとMMSEを施行したが、32人は脳萎縮が明らかで、アルツハイマー病が疑われる脳萎縮状態なのに、MMSEが満点であった。2人を除いて、毎日なんらかの趣味活動や知的活動を続けていた。

高齢者の余暇活動とアルツハイマー病発症の関連

新聞や雑誌をよく読む習慣のある人は0.65倍

チェスや囲碁などの盤を使うゲームをする人は0.25倍

クロスワードパズルを解くこと

ダンス教室によく通うこと

楽器を演奏すること

  いずれも週3回以上行っている

         ストレスと環境変化の影響

  悩み事や心配事にすぐ落ち込んでしまいやすい人はプラス思考の人に比べて約2倍アルツハイマー病にかかりやすい。海馬は心理的ストレスに弱い。

 副腎皮質ホルモンであるコルチゾール過剰が海馬の細胞死を促進する。

うつ病はアルツハイマー病の危険因子である。高齢になってうつ病が治らずに長引いていると、アルツハイマー病に移行することが非常に多い。うつ病の時期には血中コルチソールが異常に高い状態が続く。

 うつ病では神経細胞の活動が不活発となり、精神活動の不活発な状態が長引けば認知症のリスクになる。

 うつ病の原因とされるのは脳内の神経細胞のネットワーク内で神経伝達を行っているノルアドレナリンやセロトニンと呼ばれる神経伝達物質の不足である。選択的ノルアドレナリン再吸収阻害薬や選択的セロトニン再吸収阻害薬が登場し、高齢者にも使いやすくなった。

ストレスを長くためない工夫が必要である。慢性ストレス状態は配偶者との死別や孤立した一人暮らし、不安神経症でも起きている。自分にあった続けられる運動や趣味活動を意識して見つけておくことが必要である。

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神経内科専門医 neurologist
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