Lorenzo’s Oil ロレンツォのオイル 命の詩


       Lorenzo’s Oil ロレンツォのオイル 命の詩

神経内科医として、感動した映画はいくつかある。下記の実話に基づく映画はそのうちのひとつである。以前に書いたコメントを再掲する。

昨夜、NHK教育テレビで、Lorenzoと言う名前の子供がadrenoleukodystrophy(ALD)という中枢神経系の脱髄性疾患に罹患し、その両親が悪戦苦闘しながら、治療法を見いだしていく過程と、患者をめぐる様々な場面が描かれた映画が放映されていた。あまり見られたかたはいなかったかもしれませんが、感動的な物語(実話)でした。

ALD患者では、ある遺伝子異常により、極長鎖飽和脂肪酸 very long chain fatty acid(VLCFA)を有するコレステロールエステルが脳白質、副腎皮質、白血球、血清など全身の組織、体液に増加する。治療として、体内の極長鎖脂肪酸を減じることを目的に極長鎖脂肪酸の摂取を一日3 mg 以下程度に減量する食餌療法,極長鎖脂肪酸の体内での合成を抑制することを目的に,オレイン酸(C18:1), エルカ酸(C22:1)を4:1の割合で混じたもの1日30 ml 程度服用することが試みられている.(最初に試みられた患者の名前をとってLorenzo’s oilと呼ばれることもある).この方法により,血清中のC26:0 などを正常化することが出来るが,臨床症状に対してどの程度の効果があるかについてはまだ評価が定まっていない.

昨日の映画で僕が始めて知ったことは、Lorenzoの両親であるOdone夫妻が、Lorenzo’s oilを自力で開発したことだ。この治療により、生化学的検査で著明な改善を示すが、多くは臨床的には神経症状の劇的な改善は認められないと、日本内科学体系には書かれている。けれども、映画で見られたように、まったく家族の呼びかけに無反応だった患者が、呼びかけに対して、眼を開けたり閉じたりすることができたり、手を動かせるようになったことは、驚異的なことだと感じた。最初、担当の神経内科医の反応は、この掲示板で内科医さんが指摘されているような副作用の問題や、また、そのオイルの供給についての問題など指摘されたが、患者の両親の熱意、全身全霊をこめての治療の可能性へのとりこみ、また、エルカ酸を抽出する善意の方の協力等で、Lorenzo’s oilが使用され、少しだが、臨床効果が認められた(副作用のない薬はない。薬の有効性を検定する時に使用する偽薬(プラセーボ)と言われているものでも、ある頻度で副作用はある)。

http://d.hatena.ne.jp/swan_slab/20060114/p1

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000QWX2C/250-8228174-7637027

http://blog.goo.ne.jp/pkcdelta/e/57e19c7b517c0814443d6d3bfd11830b

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