二重人格、憑依説?コリン・ウィルソン:エイリアンの夜明け


                 二重人格、憑依説?

コリン・ウィルソン:エイリアンの夜明け(角川春樹事務所)

第一章 多すぎる解

1995年、意識の進化に関する会議に彼は出席した。その討論の席で、精神科医グロフは、経験した面白い症例を発表した。

28歳、女:激しい自殺傾向を示す抑鬱症

現病歴:16歳、夜警殺しのからんだ窃盗にかかわって服役の刑。4年後に仮釈放。麻薬とアルコール中毒。運転中に急に崖から飛び出したい、別の車に追突したいという衝動が出現。

この担当医から、グロフにLSD療法の依頼があった。最初の二回の治療で患者は産道でもがき苦しむ自分を再体験し、自分の葛藤と自殺傾向が誕生時のトラウマにあることに気づいたが、症状はほんの少し良くなっただけだった。

三度目の診療中、顔面痙攣がひどく苦しげになり、邪悪な仮面のようになった。低い男の声になり、その性格はがらりと変わってしまったように見えた。男の声は、悪魔だと名乗った。彼女にかまうなとグロフを脅し、この女は自分のものだ、奪おうとする奴は誰でもひどい目にあうぞと警告した。そして、治療を続ければグロフや同僚たち、研究プログラムにどんな災難が降りかかるかを言いたてはじめた。一同は部屋の中に「なにか異質な存在をはっきりと」感じた。

脅しの内容から、グロフ自身や助手たちの私生活について驚くほど知っていることがわかった。彼女自身がそんな詳しい知識を得られたはずがない。

グロフは自分を瞑想状態におき、自分と彼女の周囲に光のカプセルがあることを想像しようとつとめた。2時間後に、悪魔が主導権を握っていた彼女の鉤爪のような手が正常に戻り、邪悪な仮面も消えてしまった。

この憑依状態の間のことを患者はまったく記憶になかった。グロフは憑依説には賛同せず、一種のユングの元型の発現ではないかと考えた。すなわち、人類の遠い過去が発現したものという説である。

ウィルソンは、この症例について、二重人格と自己欺瞞の非常に魅力的な症例として考察可能でありながら、こうした解釈だけではすまされない要素があると述べた。

彼女は幼児期に心の深い傷を残し、犯罪者、薬物中毒者になり、同性愛者であるという罪悪感に悩んだ。そこで暴力的、反社会的な第2の自我が無意識レベルで発達し、悪魔的人格として表出し可能性は十分にある。けれども。ウィルソンは憑依説の可能性も考慮しないといけないと示唆した。

 

この症例の紹介と共に、UFOのエイリアンによるアブダクションの症例も述べて

いる。

 

http://blog.with2.net/link.php/36571(ブログランキングに投票をお願いします)

http://www.blogaward.jp/section.php?section=5 (日本ブログ大賞2006に推薦をお願いします)

 

広告

marugametorao について

神経内科専門医 neurologist
カテゴリー: 読書 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中