「嘉田新党」を考える(毎日新聞特集ワイド)


「嘉田新党」を考える(毎日新聞特集ワイド)

 

発足してまもない日本未来の党に対して、わざとネガティブな情報を流したり、小沢氏に対する批判を展開する大マスコミが多い。しかし、毎日新聞の下記の特集は、評価できるものである。毎日新聞の読者は多くないと思われるので引用し、紹介する。また、小沢氏の街頭演説をyoutubeで見ることができる。原発推進、憲法改正のグループが大多数を占めることになることは到底容認できないが、新聞社の議席予想通りになるのだろうか?

 

http://mainichi.jp/feature/news/20121203dde012010015000c.html

 

特集ワイド:「嘉田新党」を考える

毎日新聞 2012年12月03日 東京夕刊

 

報道陣の質問に答える嘉田由紀子知事=加藤明子撮影

拡大写真 「卒原発」を旗印とする「日本未来の党」(代表・嘉田(かだ)由紀子滋賀県知事)が、総選挙の公示直前になって登場した。“嘉田新党”の参戦で総選挙の構図はどう変わるのか。イタリアの「オリーブの木」のように既成政党に対抗することは可能なのか。合流した国民の生活が第一の影響は? 識者に聞いた。【江畑佳明、大槻英二、小国綾子】

 

 ◇結党の原点守れるか−−高千穂大准教授・五野井郁夫さん(33)

 

高千穂大准教授 五野井郁夫さん

拡大写真 「真の第三極」が現れたと言えるだろう。「真の」とは、脱原発を求める国民の声に寄り添い、将来のビジョンを打ち出しているという意味だ。対照的に、日本維新の会は「偽りの第三極」の様相が露呈しつつある。「偽り」とは、確固たるビジョンを持たないこと。世間受けする政策を掲げてはすげ替え、保守票も脱原発票も欲しがっている印象だ。石原慎太郎代表の考えと党の公約が一致しているかも疑問だ。

 

 「未来」が発表した「びわこ宣言」は「経済性だけで原子力政策を推進することは、国家としての品格を失い、地球倫理上も許されない」と述べている。非常にわかりやすく、国民の切なる願いに応えようという姿勢を感じる。官邸前や経団連前などで脱原発デモが続いている。「未来」はこのような動きと連動し、選挙後は原発政策の決定過程に大きく影響するポジションを得る可能性がある。これまで投票率の低かった若い世代が「未来」に関心を示せば、イタリアの「オリーブの木」のように政党連合への躍進もありうる。

 

 確かに、自民を除く他の政党も、脱原発を打ち出してはいる。しかし民主はマニフェスト破りの過去があり、政権与党として脱原発への踏み込んだ具体的プロセスを提示できていない。社民、共産に投票しても実効性があるのか疑問に思う有権者も少なくない。

 

 「シングルイシューで政党が成り立つのか」という批判が出ているが、原発以外の基本政策も、消費増税の凍結、雇用の拡大、TPP交渉入り反対など明快だ。エネルギー問題は国の最重要課題なので、そこで一致する政治家が集まるのは野合ではない。

 

 懸念材料があるとすれば「船頭多くして船山に上る」。つまり選挙後リーダーシップをめぐる派閥争いが起き、党が空中分解するおそれだろう。結党の原点を忘れないことが重要で、嘉田代表の手腕が問われる。

 

◇     シングルイシューではない−−作家・落合恵子さん(67)

 

私が呼びかけ人の一人をしている「さようなら原発1000万人アクション」には脱原発を求める約820万人の署名が集まっている。人々の間で「総選挙で投票する先がない」という絶望感や浮遊感が深まっていたが、「未来」の誕生を受けて、「ようやく一票で意思表示できる」と喜ぶファクスやメールが私の元にたくさん届いている。

 

 シングルイシューでの結党が批判されているが、原発事故が起きれば経済、雇用、教育、社会保障などあらゆる分野に影響が及ぶ。また、「脱原発」を訴える人々は「原発ゼロ」を実現すると同時に、これまで原発を維持してきた社会の「原発的体質」、つまり安全神話を垂れ流した原子力ムラの体質や、自分たちの生き方を変えようとしている。「脱原発」は社会構造を変える試みであり、決してシングルイシューではない。

 

 もっとも「卒原発」だけでまとまった「大同小異」であってはいけないだろう。集団的自衛権や憲法問題、沖縄の基地問題などもすべて人の命の問題で、小さい問題ではない。原発以外の政策も話し合い、しっかりした政策を示してほしい。

 

 数字だけを見れば民主は「2030年代まで」、「未来」は「2022年まで」に原発ゼロ。しかし両党の違いは数字だけではない。長く環境問題に関わり、「脱原発」を訴えてきた嘉田さんだから伝わってくる本気度が違う。

 

 有権者にできるのは「民意はここにあり」と一票で表すことだ。小沢一郎さんの影響を案じる声は確かに強い。今回の結党には改めて「剛腕だなあ」と思った。ただ、小沢さんが「脱原発」を掲げる以上、私は彼らも「脱原発」を求める人々だと受け止めたい。つかの間のエンターテインメントのように選挙を消費するのではなく、選挙後も監視が必要だ。「脱原発」がスローガンに終わったら、次の一票でまた答えを示せばいい。

 

 ◇原発対応の違い浮き彫り−−反貧困ネットワーク事務局長・湯浅誠さん(43)

 

反貧困ネットワーク事務局長 湯浅誠さん

拡大写真 これまで大事な局面で団結するのが右派、分裂するのが左派だった。段階的に全原発の廃炉を目指す「卒原発」を掲げ大同団結し、大きな受け皿をつくろうと新しいモードを打ち出したことを評価したい。嘉田さんはよく決断したと思う

 

福島の原発事故を経験し、もう1回事故が起きたらこの国は成り立たなくなると多くの人が心配している。原発ゼロの目標を明確に打ち出し、その道筋を示すことで、生活者の素朴な不安を受け止める政党が必要とされていた。ところが、日本維新の会が旧太陽の党と合流し脱原発の主張をトーンダウンさせたあたりから、誰がどの方向を目指しているのか見えにくくなった。「未来」がはっきりしたスタンスを打ち出したことで、原発に対する各党の違いが浮き彫りになり争点として浮上してきた。それだけでも意義は大きい。

 

 結成には、国民の生活が第一の小沢一郎代表が関与し、代表として、環境派知事として評価の高い嘉田さんに白羽の矢を立てたのだろう。だからといって「『未来』は二重支配構造だから期待できない」との批判は短絡的だ。

 

 嘉田さんは知事として「もったいない」をスローガンにダムの建設中止を訴えるなど、途上国型でガツガツとして経済成長を目指すようなやり方ではなく、成熟した国としてこの社会を維持していこうというメッセージを明確に打ち出してきた。脱原発もその流れの中にある。「未来」は「活女性・子ども」も掲げており、私はシングルイシューでの結集とは思わない。

 

 将来的には、外交は強硬路線か協調か、経済は途上国型か成熟社会型か、社会保障は自助か共助・公助かといった政策のパッケージで政党が収れんしていくことが望ましい。脱原発も後者のパッケージに属するわけで、そうした方向での糾合は歓迎したい。「未来」の旗揚げはその第一歩になり得ると思う。

(引用終了)

 

IWJ Independent Webから引用:

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/44204

 

2012/12/10 【東京】日本未来の党 小沢一郎氏 街頭演説(東京14区)

 

 

 2012年12月10日(月)、東京都墨田区の押上(スカイツリー前)駅前で、日本未来の党 小沢一郎氏の街頭演説が行われた。有権者の前での初めての街頭演説となり、集まった聴衆を前に日本未来の党への支持を呼びかけた。

 

【以下、全文書き起こし】

 

小沢一郎「みなさん、こんにちは。お寒いところ、お忙しいところにも関わりませず、街頭に足を止めていただきまして、本当にありがとうございます。わたくしは未来の党の小沢一郎でございます。未来の党と申しますと、みなさんには聞き慣れない方も多いかもしれません。

 

 しかしながら、この未来の党も我々が従来から言っておりました『国民の生活が第一、政治の目的は国民の命と暮らしを守ることだ』と、そういう考え方はみんなが共有して持っている政党であります。

 

 ただ、総選挙にあたりまして、やはり同じ気持ちを持った人たちが手を携えて、そして国民みなさんに訴えようと。それが良いんじゃないか。それならば、現在の国民の暮らしだけではなくて、未来の子どもたちの、孫たちの暮らしもしっかりと守っていける、そういう集団になろうと。こういうことで、未来の党と名を付けたわけであります。

 

 どうか、みなさまにおかれましても、この未来の党のために、わたくしどもにご支援を賜りますよう、そして、この選挙区では、木村たけつかくん。一生懸命、がんばっております。みなさんのお力で、前回の選挙で国会に送っていただきました。どうか、今回の選挙も大変むずかしい選挙ですけども、みなさんのご支援をいただいて、国会にお送りくださいますよう、まず心からお願いを申しあげます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 さて、わたくしは政権与党である民主党を離党いたしまして、今日こうして街頭でみなさまにお願いをいたしております。それはなぜか。そのことについて2つ、大きな問題点があります。それを申しあげたいと思います。

 

 3年前の8月の総選挙のときに、わたくしたちは、今の日本の社会の色々な格差、あるいは色んな矛盾、それは雇用の問題もあれば、所得の問題もあれば、あるいは産業間の問題、色々あるこの矛盾を、自民党政権下の中で出来たこの矛盾を解決するためには、政権を変えて、わたくしたち任せてください。そう言いました。

 

 しかしながら、この政権を担って以来、わたくしがいわゆる古い体制の中の既得権を持っている人たちから、国家権力を利用して、色々と攻撃を受け続けてきてまいりました。その間に、わたくしの力及ばずして、民主党はどんどん、どんどん、本来の民主党の政策から離れていってしまいました。

 

 わたくしどもは、本当にこの国の仕組みを、行政を、政治を根本的に変えて、そこから新しい政策を作り上げていくんだ。それによって、国民の暮らしを守るんだ。こう言ったはずであります。それが、このような結果になってまいりました。しかも、最後に出てきたのは、消費税の増税、大増税であります。

 

 我々はなんと言ったか。まずは大改革して、財源を生み出すんだ。そう言いました。野田さんは、そのとき何と言ったか覚えておいででしょうか。国民の税金に群がるシロアリどもいっぱいいる。そのシロアリをまず退治して、無駄を徹底的に省くことだ。そう演説して歩いたのであります。

 

 ところが、野田政権になってますます、シロアリは増殖いたしまして、そしてなんら改革も手につかないままに出てきたのが、消費税の大増税であります。私たちとしては、これはもう、本当に国民に対する裏切りだ、背信行為だ、これを飲むわけにはいかない。了解するわけにはいかない。そういう思いで民主党政権と決別をいたしたわけであります。我々は、そういう意味において、わたくしたちが本当に国民の皆様に約束した、国民のみなさんの命と暮らしを守る。その原点に立ち返って、そして、なんとしても、一歩でもこの政策を進めたい。そういう思いで、この選挙戦に臨んでいるわけであります。

 

 暮らしの問題、そして命の問題。この原発、政府の話では、いわゆる大本営発表的な話では、収束して、安定したと言ってますが、とんでもありません。いまなお、毎日毎日、たいへんな放射能が空気中にまき散らされております。これを徹底的に、放射能を封じこめませんと、日本の将来はありません。そういう意味において、私どもは、原発はもう止めようと。そして新しい公害のないエネルギーに変えようと。こう言っているわけであります。

 

 わたくしたちがこう言いますと、そんなこと言ったって、そんな無責任なこと言うなとか、原発をとめたら、日本の産業はまったくダメになってしまうだとか、色んなことを言う人がいます。

 

 しかし、みなさん、ちょっと考えてみてください。今年の夏は、記録的な猛暑でした。しかしながら、東京電力の原発は一基も動いていませんでしたけれども、なんら電力不足は起きませんでした。そうでしょ。

 

 その他の地域でもそうであります。従いまして、みなさんが考えていただければお分かりの通り、日本には電力を供給する十分な能力がある。ですから、技術の開発によって、ガスコンバインド。わたしは技術者じゃないから分かりませんが、ガスコンバインド方式なるものは新しい火力といたしまして、Co2の排出も少ないし、原発に追いつくだけの熱効率の良さも持っていると。こんな技術がいろいろ開発されている。

 

 それにもかかわらず、これが各電力会社で急速に転換ができないでいるのは、いわゆる原子力マフィアと呼ばれる原子力によって利益を得ている人たちの力が大きすぎるから。これは、本当に、わたくしはドイツにも行きましたが、ドイツは福島の原発事故で、原発10年後に止めると決定したんです。全政党、業界も、労働組合も、ぜんぶ賛成して止めることにいたしました。今年から言えば9年後にドイツは止めます。そして、新しい再生可能エネルギーに政府のお金を注ぎまして、今では、個人の皆さん太陽光、ソーラーとか、あるいは農家ではバイオとか、みんな個人個人が電気を作ってそれを売る。政府は支援して、それを高く買うというようなことで、4分の1はそういった新しいエネルギーで電力を保持する。ドイツでできることが日本でできないわけはない。ましてやドイツよりはるかに、そういった、今言った技術が進んでるんです。ですから、こういうことで、わたくしどもは、原発ゼロ、命を守る、そして暮らしを守る。このことを主張いたしておるわけであります。どうかみなさんにおかれましても、このことを本当のただ単なる絵空事ではないんだ、選挙目当ての話ではないんだということを、とくとお考えいただきまして、ご支援を賜りますようお願いを申しあげます。

 

 それから、もう一つの理由は、本当にお寒いところ申し訳ありませんが、もう一つだけ、申しあげさせていただきますと、今のマスメディアなどの報道によると、自民党が多数を取るだろうと言われております。そして、その状況の中で、第三極の、大改革をすると主張していた第三極も、選挙が終わったら自民党と連携すると言ってます。それから、民主党も、自民党じゃダメだと言った民主党が、やっぱり選挙が終わったら、負けを予測しているんでしょうか。分かりませんけれども、やはり自民党と連携すると、こう言っております。

 

 いったいみなさん、これはどういうことでしょう。筋道も何もない。そして、しかも、全体で大きな多数を形成して、そして勝手な政治をやられたんじゃ、本当に日本の将来は真っ暗闇であります。わたくしどもはそういう意味で、国民が何を、本当に何を思っているのか。そして、国民の良識を、やはり国会の場で、政治の場で訴えていかなきゃならない。そういう政治勢力がなければならないということを、この選挙戦を通じても、申しあげておるわけであります。

 

 しかも、いま言った自民党中心の大連合と言いますか、なんと言いますか、その政権は非常に危なっかしい。とくに、俗な言い方をすれば、かなり右寄りの政権になることとなります。もちろん、わたくしは、日本人は自立しろ、日本の国は自立しなければいかんということを言ってますし、ナショナリズムを悪いと言っているわけではありません。

 

 日本の故郷を愛し、国土を愛し、国を愛すということは当然のことです。しかしながら、一国の政治を扱う政権が、軽率に『核武装しなきゃいかん』とか『他の国はけしからんからやっつけろ』とかいうようなことを言って、本当に国民のみなさんの命と暮らしを守れるんでしょうか。

 

 わたしは、そのことに非常に危険を感じております。どうか、みなさん、その意味において、今ここで自公を中心とした大政翼賛会的な政権ができたら、本当に日本の将来はたいへんなことになってしまいます。わたくしたちは、なんとしてもこの総選挙で以ってして、一定の支持をいただいて、そして国会で、政治の下で、我々はみなさんの声を代表してがんばりたい。そのように考えておるところでございます。

 

 この選挙区では、木村たけつかくん。本当にナイスガイです。本当にまじめで良い男です。どうかみなさんのお力で、この厳しい選挙戦を、もう一度超えて、そして国会にふたたび送っていただきますよう、重ねて、心からお願いしてご挨拶といたします。どうも有り難うございました。お寒いところ、本当にすいません。ありがとうございました」

 

【文字起こし:IWJテキストスタッフ・@sekilalazowie】

引用終了:

 

 ニューロドクター乱夢随想録 https://marugametorao.wordpress.com/

http://blog.with2.net/link.php/36571

(ブログランキングに登録していますのでよろしく)

広告

marugametorao について

神経内科専門医 neurologist
カテゴリー: ニュースと政治 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中