遠藤英俊先生講演会「これからの認知症の医療と施策の方向性」


認知症講演会 「これからの認知症の医療と施策の方向性」

国立長寿医療研究センター内科総合診療部長 遠藤 英俊先生

上記の講演を拝聴し、自分なりのメモをまとめた。

認知症患者:2012年 305万人(2008年 14.4%:420万人)

都会高齢者 15% 推定460万人

MCI(Mild Cognitive Impairment): 物忘れのみ 12%

危険因子 高血圧 3倍 糖尿病 2倍

MCIの50%は5年以内に認知症となる。

高齢者の6%:MCI 10%発症/年

認知症の予防

1. 生活習慣病の予防

2. 有酸素運動:週3回30~40分速歩―認知機能が低下しない。

前頭葉の血流増加、BDNFの分泌増加

3. 知的活動(高学歴):医者はぼけにくいが、定年後も知的活動を維持することが必要

4. Cognitive reserveの高い人は認知症になりにくい。(頭を使うこと)

認知症の原因

AD63%、脳血管性認知症15%、DLB 10%

認知症診療のこつ

1. 早期発見、早期治療:ACI(アリセプトなど)投与にて進行抑制

医師の啓発、かかりつけ医研修

2. 在宅のアウトリーチ(在宅訪問)

3. 認知症のステージアプローチと疾患別アプローチ

4. 生活指導と予防

5. 介護サービス、施設の利用

6. 家族を支え、介護者の負担を軽減

7. 病状と予後の説明

入院

病院看護師の教育 87,000人の研修予定 患者の抑制をしないことが原則。

3.ステージアプローチ:軽度、中等度、高度

疾患別アプローチ:DLB患者は転倒しやすい。

5. 在宅介護

BPSD(興奮など)のコントロールが必要。介護者の負担を軽減させる。

発症10年:末期;誤嚥性肺炎を起こしやすい、現状では80―90%がPEG増設

PEG: H24年6月日本老年学会ガイドライン

PEG増設は慎重に。患者が判断するように(ヨーロッパではAD患者は延命治療をしない)

PEG増設1年後、医療チームで判断し、PEGを中止しても良い。

(そのうち、訴訟される医師が出てくるであろう)

認知症治療ガイドラインコンパクト版2012が有用

治療効果の判定

3か月後にMMSE/HDS-R検査、SPECT

1年後の有効率 30-40%

たとえば HDS-R20点が1年後も20点:進行抑制と評価。その後は進行するが。

1. 問診:総理大臣名と今日の日付を聞く

2. HDS-R20点以下

3. MRI/CT 慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症を除外

4. SPECT:頭頂側頭連合野、楔前部、後部帯状回の血流低下など

研究中:アミロイドイメージング 40万円 髄液のバイオマーカー

タウイメージング

鑑別

1.50歳台では、うつと診断されることが多い。実際は若年性AD

2.皮質下性血管性認知症:多発小梗塞型。Binswanger型

MRI:VSRAD:海馬萎縮の計測。年に1回検査し、治療効果を判定できる。

メマンチンが海馬萎縮を抑制したとの報告があり。

(半年間、有酸素運動をすると、海馬の体積が増加したとの報告がある)

SPECT:DLB;心筋シンチにて交感神経機能低下、後頭葉血流低下

J-ADNIのデータ:アミロイドイメージング

AD: 90%がアミロイド陽性

MCI: 70%がアミロイド陽性

正常例:20%がアミロイド陽性

50歳ころからアミロイドが沈着し始め、20年かけて、70歳ころから神経症状が出現。

軽度:2-3年、中等度4-5年、高度2-3年 発症10~15年で死亡

認知症の医療目標

1. 生活機能を1日でも長く維持する

2. 周辺症状の緩和

3. 家族の介護負担の軽減

70歳台女性 料理をしない:実行機能障害

男性:旅行の企画ができない。趣味をやらない

服薬忘れ

アリセプト10mgは高度ADが適応だが、中等度ADから投与したほうが良い。

(独居老人の問題:地域包括支援センターの連絡;地域で連携する)

アリセプトの長期投与の問題点

1. 心電図QT延長

2. おこりっぽくなる:アリセプト5mgから3mgに減量または、5mgを隔日投与

怒りっぽい;メマリーを投与;興奮を抑えるが傾眠となることがあり、10mgに減量。

(HDS-Rを検査:メマリーをまず追加。その後、アリセプト10mg投与)

リバスチグミンパッチ

初期ADに有効なことが多い。薬物コンプライアンスが良好

副作用;アレルギー;2% 貼付した部位を超えて、皮疹がひろがる場合、中止。

接触性皮膚炎の場合は継続可能。

レミニール;若年性ADや脳血管障害を合併するADに良い。

アリセプト+メマリーの併用が良い。神経細胞保護作用あり。

ステージ分類;FAST分類が良い。

DLBのBPSDについて:幻視、異常行動

1.抑肝散が良い;50~70%に有効。注意:低K血症、下腿浮腫

2.抑肝散が無効の場合:リスパダール/グラマリール

3.メマリー

地域包括ケアシステム

認知症疾患医療センター:愛知県で7か所;近隣では守山荘病院

認知症サポート医2200人

認知症ケアパスの作成:来年中に作成要

豊田市:認知症ケアパス手帳があり、先進的に行っている。

http://www.ninchisho-forum.com/index.html (認知症フォーラム)

http://www.j-adni.org/

(J-ADNI)

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