いかに研修医を確保するか?

第30回臨床研修研究会 H24/4/14 大阪

研修医をいかに獲得すべきかの情報を得る目的で、去年4月に上記の研究会に参加した。 当院は平成24年度の研修医は募集定員12人に対して5人だけの採用数となり、激減した。平成25年度もこのような採用数だと、当院の救急診療は危機的状況になるため、去年4月から研修医担当の責任者が変わることになり、私がその重責を引き受けることになった。4月の1か月間は研修医を確保するために愛知県臨床研修病院(名大ネットワークなどを利用)や有名病院の研修医募集HPで情報を収集し、改革すべき方策をまとめた。 院長からは「先生の好きなようにやってください」と言われていたので、院内勉強会の充実や院外講師の招請、図書室の電子ジャーナル化、東京レジナビへの参加、HPでの広報活動、研修医募集用Facebookのオープンなどを行った。 平成25年度研修医募集定員は12人から10人に削減されたが、10人がフルマッチで、 しかも全員医師国家試験合格となり、責任者としては安堵した。フルマッチした時には、院長をはじめとする先生方におめでとうと言われ、がんばった甲斐があったなと思った。  今年も面接試験がすでに始まっているが、去年の受験者数を超えていて、優秀な学生が応募してきている。

休憩時間に西伊豆病院院長の仲田和正先生と藤田保健衛生大学総合救急内科山中克郎教授に初めてお会いして、研修医向けの講演を依頼し、快諾を得た。

仲田和正 西伊豆病院院長「初期臨床研修教育におけるプライマリケア能力の育成」 78床の個人病院 救急をことわらない 短期研修医1カ月 医師の確保が最重要 勉強会;内科症例検討会      勉強会;毎日、滝のように知識が入る 情報発信 疾患を「聞いたことがある」と「見たことがある」とでは知識の次元が全く異なる。 各科の暗黙知的な知識が存在し、それはテキストを見ただけではわからない。 最初の2年間に実際に見聞きしたことにより知識を網羅しておけば以後の自習も容易となる。 教育により、常勤医師が手抜きしない;質の確保 勉強したくなる医師が一番良い。  教育病院でないと、優秀な医師が集められない  一番優秀な事務官を研修医担当にする。 早朝カンファランス;HPにアップしている。  メーリングリスト John Frey ;アメリカ家庭医協会元会長  1.勉強ができる  2.医師が充実感を持てる  3.医師の家族を満足させる    食事会・飲み会 CBR:手・足・腰部診療スキルアップ 2011・7 2万部 他科の境界領域の知識量が専門医の実力差となる。 1.出来る限り多くの科をローテートすべし。 2.「自分一人だったらどうするか」当事者意識をもってローテートすべし。 3.NEJMやLancetなどのtop journalの総説を生涯読み続けるべし。 http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference.html http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02764_01#09

藤田保健衛生大学 総合救急内科 山中 克郎教授 「実際の診療を模した症例検討は、診断推論能力を飛躍的に高める」 詳細な問診;80%診断可能 Snap Diagnosisの可能性を検討した後に、 1.重要なキーワード 2.特徴的な症状・所見をパッケージにして聞きまくる   問診技法:「攻める問診」   例;片頭痛 3.短時間で取る、診断に役立つ「陽性尤度比の高い身体所見」や鑑別診断をあらかじめ 想定した上で行う「的を絞った身体所見」を重視する 4.症例をたくさん見ること 5.カンファランスで他の症例を勉強する 6.やさしい心 追加;リラックスした雰囲気で行う。  お菓子、飲みものを自由にする  モチベーションを高める方法   「ほめる」;本人のいないところで、他の研修医にささやく  メーリングリスト;   症例の提示に日本語論文のPDFをつける

http://www.fujita-hu.ac.jp/doctor/yamanaka/index.html http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20110223160046098 https://www.facebook.com/katsuo.yamanaka

国立病院機構大阪医療センター 中島 伸 「研修医教育のツール「寺子屋」」 ひやり・ハッとカンファランス;週2回研修医カンファランス  担当研修医を責めるのではなく、全体で経験を共有する  No Blameが基本  司会の役割が重要;ファシリテ‐ション  材料;それぞれが経験した救急症例  1.歩いて来院したのに救急外来で急変  2.診察後、自宅に帰したら、翌日入院となった  3.たまに見かけた「いけてない」診察  4.「話題があればすかさず取り入れる」(例;てんかんと車事故)

教育的な症例のプレゼンテーション  年齢、性別、主訴から鑑別診断   注意すべきは3C:critical, common , curableな順にあげていく   頭痛    SAH,化膿性髄膜炎;critical       片頭痛、薬物乱用性頭痛;common     慢性硬膜下血腫、脳腫瘍; curable 主訴から鑑別診断をあげた後や病歴を確認し、その結果によって鑑別疾患の順位付けを 変える。さらに身体所見の後や検査の後にも同様に鑑別疾患の順位づけ変更やしぼりこみ を行う。

事前確率と感度・特異度から事後確率を推測するベイズ推定; 診断よりも治療やバイタルサインの安定化を優先する場合もある。 インターラアクティブ(interactive)なやりとり;上級医と研修医 教科書から一歩踏み込んだ議論 モチベーションをあげる工夫 実戦力を鍛える 事実と見解を区別する

日本プライマリケア連合学会理事長 前沢 政次 基本的診療能力 高度広範診断能力 地域対応能力   保健ニーズ   介護、など資源活用   多職種協働による地域ケア

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