ドクターG山中教授カンファレンス:小児科医の病気は?

2013年10月15日山中克郎教授による教育症例カンファレンス

「病にふしても勉強を続ける小児科医」

患者:28歳 男性 小児科医

主訴: 発熱 咳

現病歴:

4日前から全身倦怠感、38度 セフゾン内服したが軽快なし。 翌日から咳。

昨日からクラビットに変更。 発熱と咳が強く、倦怠感が強く、倒れそうになり、ERを受診した。 痰はごく少量。

既往歴:気管支喘息

生活歴:たばこ10本/日X7年間

現症:

39.6度 血圧130/70 心拍数109/分 呼吸数28/分 SPO2 98%RA

右肺上部 ラ音

検査:

WBC 7400 (stab 17% seg 60%)  Hb 14.1  Plt 13.8万 AST 50

CRP 19.8 Cre1.12  K3.1  Na 131

胸部XP ; 胸部CT右中葉の粗大な病変

鑑別診断:

基礎疾患のない 若き小児科に起こった市中肺炎

重症肺炎を考えるならば、

1.肺炎球菌肺炎:一番多い

2.レジオネラ肺炎:温泉に行ったか?ビルの空調施設からビルの間を歩いていても感染

3.忘れてはいけない肺結核

必要な検査は?

痰培養

血液培養

尿検査:肺炎球菌、レジオネラ抗原

マイコプラズマ

レジオネラ

クラミジア

マイコプラズマ抗体

凝固系検査

Tb-PCR

参考;DICの初期;PTの延長(第7因子;半減期が短いため)→その後にaPTTの延長

aPPTの延長、PTは正常;抗リン脂質抗体症候群、血友病

heparin: aPTTが延長、2,7,9.10因子:WFの作用部位

参考;結核らしい病歴とは?

体重減少、高齢者、ホームレス。1カ月前より症状

寝汗が出る(夜間、下着を変えないといけないほどの汗、悪性リンパ腫)

結核の既往、家庭での結核、職業歴(ホームレス、医師、看護師、タクシー運転手、歯科医師)大阪出身;日雇い労働者、10~20歳

最終診断:非定型肺炎

細菌性肺炎と非定形肺炎の鑑別

非定型肺炎:

  1. 年齢60歳未満
  2. 基礎疾患がない、または軽微
  3. 頑固な咳

4. 胸部聴診上、所見が乏しい

5.痰がない,あるいは,迅速診断法で原因菌が証明されない

6.末梢血白血球数が10,000/μL未満である

6項目中4項目以上合致した場合   非定型肺炎疑い

6項目中3項目以下の合致   細菌性肺炎疑い

この場合の非定型肺炎の感度は77.9%,特異度は93.0%

http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/guideline/nopass_pdf/seijinsichu_g_08.pdf#search=’%E9%9D%9E%E5%AE%9A%E5%9E%8B%E8%82%BA%E7%82%8E

追加検査:

マイコプラズマ抗体4X以下(初診時)

256X   (2週後)

最終診断:マイコプラズマ肺炎

治療:ミノマイシン 点滴5日間

+アベロックス経口10日間にて改善した

余談:

「肺炎治療ガイドラインと違う抗菌薬の使い方ですね」

とできる研修医より指摘があった。

「医者は自分が感染症になると、ガイドラインを無視して最強の抗菌薬を使うことが多い」

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_09.html

http://www.jpeds.or.jp/saisin/saisin_130219_2.pdf

 

http://blog.with2.net/link.php/36571

(ブログランキングに登録していますのでよろしく)

marugametorao について

神経内科専門医 neurologist
カテゴリー: 神経内科医, 神経学, 健康, 医学, 医学教育, 挑戦 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中