「脳に棲む魔物」(Brain on Fire)角川書店より発売間近!

「脳に棲む魔物」(Brain on Fire)角川書店より発売間近!

僕がこのブログ紹介した抗MMDA受容体脳炎に罹患したNew York Post女性記者の闘病記が角川書店から日本語訳が5月末に出版される。

4月21日翻訳者の澁谷正子さんからメールが届いた。あとがきで日本の現状について書きたいので、コメントを求められた。送付したコメントを彼女があとがきの原稿に追加して、校正用原稿を送付してくれた。本文もあとがきも必ず訂正するようにひとつだけ、強くお願いした。以前から気にはなっていたが、Neurologistの日本語訳である。神経科医と訳してもらっては困る。日本神経学会の用語集では、1.神経内科医、2.神経学者と訳してある。是非、神経内科医に訂正してほしいと要望した。幸いなことに本文もかろうじて変更可能とのことであった。

神経内科医は最近ではかなり世の中に知られるようになったが、神経科医というと、精神科医と混同される人がまだ多いと思う。以前、NHK番組の認知症特集で、横浜市立大学の精神神経科小坂憲司教授(当時)が、認知症が心配な場合はまずは精神科を受診してくださいと述べていた。これを聞いて神経内科医として憤りを感じた。認知症の初期~中期は神経内科医が担当することが多い。BPSDで治療に難渋したときに精神科にコンサルトをしている。当時、彼は日本精神神経学会の理事長の要職であったが、自分の診療科だけを宣伝せずに、実際に日本で認知症患者を専門的に診療しているのは、神経内科医、老年科医、精神科医などであり、バランスのとれた発言をしてほしかった。愛知県では認知症疾患医療センターはほとんどが精神科の病院である。

http://www.npwo.or.jp/documents/070527ninchisyo/resume.html

NHKハート・フォーラム 認知症をよく知り適切な治療を

追記:日本での推定患者数についてはデータ報告がないため、医中誌で検索したところ、去年だけで81例の症例報告がなされていた。1997年に日本から初めて報告されたが、卵巣奇形腫を伴う若い女性の脳炎がその後、神経内科の特集号で報告されていた。抗体を測定してなくても、卵巣奇形腫を合併した脳炎の患者は抗NMDA受容体脳炎と推定された。

500人程度の患者数かもしれないが、見逃されていた症例もあると思われたので、推定1000人以上ではないかとコメントした。先日、日本神経学会学術集会が博多で開催されたが。精神科からの報告もあり、かなりの数の発表があった。難治例の患者の治療をどうするかが問題となっていて、髄液の抗NMDAR抗体が高い場合は、数年以上経過した患者でもセカンドラインとしての治療として、シクロフォスファミド大量療法を試みる価値があると、この疾患に対する日本のトップリーダーである北里大学の飯塚高浩先生が述べていた。

http://www.kadokawa.co.jp/product/301404000029/

脳に棲む魔物 ある日突然、狂気が襲う! NYタイムズ1位、衝撃の医療ノンフィクション

</span></span><span lang="EN-US"><a href="http://www.amazon.co.jp/%E8%84%B3%E3%81%AB%E6%A3%B2%E3%82%80%E9%AD%94%E7%89%A9-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC-%E3%82%B9%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%83%B3/dp/4047313971"><span style="color:#0000ff;font-family:Century;">http://www.amazon.co.jp/%E8%84%B3%E3%81%AB%E6%A3%B2%E3%82%80%E9%AD%94%E7%89%A9-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC-%E3%82%B9%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%83%B3/dp/4047313971</span></a></span><span lang="EN-US"><span style="color:#000000;font-family:Century;">

脳に棲む魔物 (単行本) [単行本] スザンナ・キャハラン (著), 澁谷 正子 (翻訳)

ある日突然、正気と狂気の境界線を超えた24歳の女性記者。医師のだれもが治療困難な精神疾患の診断を下したが……! 医学ミステリーを超える面白さ。NYタイムズ第1位の衝撃の医療ノンフィクション。映画化決定

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