デング熱で死亡する場合もあるので要注意!

蚊媒介性ウイルス感染症の現状と対策―デング熱について

第19回日本神経感染症学会特別講演:国立感染症研究所副所長 倉根一郎

今回の日本でのアウトブレイク前から講演内容が決定していて、タイムリーであった。

デング熱の専門家であるが、国の当初の対応が不十分であったことを質問しようと思ったが、質問を控えた。

抄録から引用:「蚊媒介ウイルスには、日本脳炎ウイルス等脳炎を典型的症状とするもの、デングウイルス等出血傾向を典型的症状とするもの、また、チクングニアウイルス等関節炎を典型的症状とするものが存在する。脳炎を主症状とするウイルスはヒトのおける血中ウイルス価が低く、ヒトは感染源とならない。一方、デングウイルス、チクングニアウイルス等は血中ウイルス価が高く、ヒトが感染源となり、ヒトと蚊の間で感染環が維持される。

これらのウイルスのうち、わが国で国内感染があるウイルスは日本脳炎ウイルスのみであり、他のウイルスは輸入感染症としての対策が重要であると理解されてきた。特に、デング熱とチクングニア熱は、アジア地域で広く流行し、輸入患者の報告数も増加していること、いずれも日本に常在しているヒトスジシマカを媒介蚊とすることから、輸入患者がヒトスジシマカに吸血された場合には、この患者が感染源となり、国内感染が起こる可能性も考えられていた。実際、平成25年8月下旬に日本に旅行しドイツに帰国した後、デング熱を発症した例がドイツの研究所より報告されており、認識されない形でデングウイルスの国内感染が起こっていた可能性も否定できない状況となっている。」

フラビウイルス

デング熱:出血熱を典型症状とする(重篤例)

日本:日本脳炎

北米:ウエストナイル熱・脳炎

世界:黄熱(日本では発症例はなし:野口英世博士の死亡原因)

新たな脅威:チクングニア熱→関節炎(αウイルス)

デング、黄熱、チクングニアの自然宿主はヒト

日本:ヒトスジシマカ

デングウイルス;ヒト体内でよく増える。ウイルス血症となる。血清からウイルス分離は100%。 ウイルス血症では1mlあたり100万~1000万のウイルスが存在する。

血液中のデングウイルス量1×106 ~ 107/ml  1回の吸血量: 0.002ml=2-20X1000

http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/denguelabomanual.pdf

参考文献:

デングウイルス感染症診断マニュアル

死亡する場合もあるので、安易に対応すべきではない。安全、安全というべきではない。

引用:「臨床的特徴は3-10 日間の潜伏期の後に、全身の不快感、倦怠感といった前駆的症状にはじまり、突然の発熱、頭痛、全身の筋肉痛がほぼ同時に出現する。発熱は二峰性であることが多いが、約1週間ほどで解熱する。発疹は発熱の後半期に出現することが多い。デング熱(Dengue Fever[DF])は本来、自然治癒傾向の強い良性疾患であるが、時には血小板減少による出血症状を伴ったデング出血熱(Dengue Hemmorragic Fever[DHF])にまで移行することがある。さらにデングショック症候群(Dengue Schock Syndrome[DSS])まで進行し、適切な治療を施さないとショック死する危険性の高い重篤な病型に至る。流行地は東南アジア、中南米など熱帯地域であり、WHO では年間数百万人の患者発生と数万人単位の死亡があると推計している。近年、再興感染症として世界的に拡がりつつある。わが国では1940 年代の一時期に関西以西でデング熱の流行がみられたとの記録があるが、それ以降、国内感染のない感染症であるが、近年、輸入感染症として持ち込まれる症例が増えつつある。」

https://www.med.or.jp/kansen/guide/dengue.pdf

デング熱:日本医師会:わかりやすい説明、対処法など。読むべし。

http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/journal/2001/pdf/52-5.pdf

田部井由紀子ほか: 東京都におけるデングウイルス検出状況.” 東京都立衛生研究所研究年報 (2001): 22-25.

http://jid.oxfordjournals.org/content/181/1/2.long

Vaughn, David W., et al. Dengue viremia titer, antibody response pattern, and virus serotype correlate with disease severity.” Journal of Infectious Diseases 181: (2000): 2-9.

Viremia titers in serial plasma samples from 168 children with acute dengue virus infection who were enrolled in a prospective study at 2 hospitals in Thailand were examined to determine the role of virus load in the pathogenesis of dengue hemorrhagic fever (DHF). The infecting virus serotype was identified for 165 patients (DEN-1, 46 patients; DEN-2, 47 patients; DEN-3, 47 patients, DEN-4, 25 patients). Patients with DEN-2 infections experienced more severe disease than those infected with other serotypes. Eighty-one percent of patients experienced a secondary dengue virus infection that was associated with more severe disease. Viremia titers were determined for 41 DEN-1 and 46 DEN-2 patients. Higher peak titers were associated with increased disease severity for the 31 patients with a peak titer identified (mean titer of 107.6 for those with dengue fever vs. 108.5 for patients with DHF, P = .01). Increased dengue disease severity correlated with high viremia titer, secondary dengue virus infection, and DEN-2 virus type.

http://www.abc.net.au/news/2014-09-08/japan-tackles-dengue-outbreak/5726778

Japan dengue outbreak traced to Tokyo’s Yoyogi Park, experts warn global warming could increase spread of mosquito-borne virus

(音声でもニュースが聞けます)

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